主力を欠き、本来のオーダーを組めない状況では、簡単に打線はつながらない。そういう意味では、6回は手堅く攻めるべきだった。先頭の島田が出塁し、2番山本の打席。エンドランなど何でもできる場面だったが、初球にバスターでファウル。続いて送りバントも失敗し、最後はバスターで空振り三振を喫した。打たせるか送るのか、指示を徹底しなければならない。才木もいい投球をしていたし、とにかく勝ち越したいところ。打線の状態を考えると、やはり堅くいくべきだっただろう。

得点力の低下は避けられない上に、佐藤輝も苦しんでいる。近本、大山という前後が不在で、相手バッテリーは4番を攻略すれば勝機が上がる。去年のようなインコース一辺倒の攻めではなく、内外高低を使い、いろんな攻め方をされている。そこへの対応はどうか。

技術的に言えば、タイミングの取り方に苦慮しているように見える。足を上げるタイプの打者に対して、相手投手は当然タイミングを外しにくる。佐藤輝はタイミングを合わせようと考えすぎ、足を下ろすと同時にバットを振ろうとする。本来は、右足が地面についても、まだ左側に体重を残し、腰を回転させていかなければならないが、それができていない。足をつくタイミングを探りすぎて、思い切りがなくなっている。これでは投球に対応できないし、思い切りもなくなる。率も下がるし、本塁打も出なくなる。練習の時は、ノーステップに近いような形で打つというやり方を取り入れたほうがいい。

7回には、島田と木浪にエラーが出た。コロナ禍でチームは苦しいが、出番が回ってきた選手は、こういう時のために練習しているわけだから、力を発揮しないといけない。特に島田のファンブルは、失点につながる決定的なミスになった。外野の人工芝でイレギュラーもない。1年間、レギュラーに定着するなら、守りも大事だということだ。(日刊スポーツ評論家)