日本ハムが23年春に開業を予定するボールパーク「Fビレッジ」と新球場「エスコンフィールド北海道」。北広島市ボールパーク推進期成会プロジェクトチームの香川波花さん(22)は、市役所職員をはじめ17人で活動するチームの一員として、自身が手掛けた漫画をSNSに投稿している。機運を高めることが狙い。4コマ漫画という親しみやすい形で、ボールパークの情報発信に務め、ツイッターフォロワー数を伸ばしている。

本紙用に描いた4コマ漫画を手にする北広島市ボールパーク推進期成会プロジェクトチームメンバーの香川さん(撮影・山崎純一)
本紙用に描いた4コマ漫画を手にする北広島市ボールパーク推進期成会プロジェクトチームメンバーの香川さん(撮影・山崎純一)

柔らかいタッチで描かれる絵に自然とイメージが湧いてくる。「漫画でわかるかも?北海道ボールパーク」。北広島市ボールパーク推進期成会プロジェクトチームの公式ツイッター(@kitahiro_bppt)で紹介される香川さんの漫画は、小さな子どもでもわかりやすく読みやすい。「こういう漫画だったら読む人も一緒に学べる。すんなり入ってくるかなと」。球場に関する基礎知識や街の様子などを、月1度ほどのペースで4コマ中心の漫画として伝えている。

北広島市ボールパーク推進期成会プロジェクトチームメンバーの香川さんが過去に描き、ツイッターで掲載した4コマ漫画(香川さん提供)
北広島市ボールパーク推進期成会プロジェクトチームメンバーの香川さんが過去に描き、ツイッターで掲載した4コマ漫画(香川さん提供)

大学卒業後の昨年4月、市社会福祉協議会に就職。同6月発足の若手中心のプロジェクトチームへ参加を勧められ、情報発信の担当についたことをきっかけに漫画描きが始まった。「『漫画でわかる○○の仕組み』とか、子ども向けの図書を小学生の時に読んでいて。絵をずっと描いてきたのでそれで発信しようかなと思いました」。幼い頃から趣味としている絵を活用することに決めた。

北広島市ボールパーク推進期成会プロジェクトチームメンバーの香川さんが過去に描き、ツイッターで掲載した漫画(香川さん提供)
北広島市ボールパーク推進期成会プロジェクトチームメンバーの香川さんが過去に描き、ツイッターで掲載した漫画(香川さん提供)

元々野球への関心は薄く、ルールも「あまり…」と苦笑いする。漫画は知識の少ない女の子2人が基礎から学んでいく設定になっている。これまで描いた作品の中で新たな発見もあった。「人工芝と天然芝の違いはあまり知らなかった。描いているうちに私もボールパークについて学ぶことも多いです」。テーマに苦労することもあるが、それ以上にやりがいを感じている。

北広島市ボールパーク推進期成会プロジェクトチームメンバーの香川さんが過去に描き、ツイッターで掲載した4コマ漫画(香川さん提供)
北広島市ボールパーク推進期成会プロジェクトチームメンバーの香川さんが過去に描き、ツイッターで掲載した4コマ漫画(香川さん提供)

昨年10月には、母校北広島高のほど近くで進む建設工事の様子を間近で見学した。「できる前からエンターテインメントになっている感じですよね。スタジアムに温泉がついたりわくわくします。野球を知らない人にもわかってもらえるように漫画で魅力を伝えたい」。開業まで約2年。北広島の未来をイメージしながら絵を描いていく。【山崎純一】

北広島市ボールパーク推進期成会プロジェクトチームメンバーの香川さんが本紙用に描いた4コマ漫画(香川さん提供)
北広島市ボールパーク推進期成会プロジェクトチームメンバーの香川さんが本紙用に描いた4コマ漫画(香川さん提供)

<日本ハム担当の山崎記者の「純さんぽ」>

ボールパーク建設地周辺を日本ハム担当の山崎記者が歩く「純さんぽ」。今回は、ジャズが流れる喫茶店に立ち寄りました。

北広島駅に近いビルの一角に粋なジャズ喫茶を見つけた。「Cafe’S Monk(カフェスモンク)」。

北広島市内に店を構える「Cafe'SMonk(カフェスモンク)」(撮影・山崎純一)
北広島市内に店を構える「Cafe'SMonk(カフェスモンク)」(撮影・山崎純一)

中学生の頃からジャズを聴いていたという店主広岡敏郎さん(51)が15年11月にオープン。店内にはテナーサックスやピアノが飾られ、音楽好きにはたまらないつくりになっている。

北広島市内に店を構える「Cafe'SMonk(カフェスモンク)」の店内(撮影・山崎純一)
北広島市内に店を構える「Cafe'SMonk(カフェスモンク)」の店内(撮影・山崎純一)
北広島市内に店を構える「Cafe'SMonk(カフェスモンク)」の店内で飾られるテナーサックス(撮影・山崎純一)
北広島市内に店を構える「Cafe'SMonk(カフェスモンク)」の店内で飾られるテナーサックス(撮影・山崎純一)

同店で人気の「S Monkカレー」に、食後はほどよく苦味がある好みのホットコーヒーでひと息。最高のランチタイムになった。

北広島市内に店を構える「Cafe'SMonk(カフェスモンク)」で人気の「SMonkカレー」(撮影・山崎純一)
北広島市内に店を構える「Cafe'SMonk(カフェスモンク)」で人気の「SMonkカレー」(撮影・山崎純一)

生の演奏を実施し、音楽通が集うことでも知られているが、コロナ禍では演奏は自粛中だ。ボールパーク開業は広岡さんにとっても待ち遠しい。「試合が終わった後に音楽を聴きながら、その日の試合の感想をお客さんたちと話せるようなお店にしていきたい」。ジャズが流れる空間で野球談議を楽しむ。これはすてきだ。【山崎純一】