パ・リーグ覇者・西武の自主トレは三者三様だった。

本塁打王&MVPの山川穂高内野手は、地元・沖縄で打ちまくった。

午前中のビーチでのトレーニングを終えると、午後は球場で打撃マシンで打ち続けた。同行する森友哉、ソフトバンク砂川と3人で回しながら、3時間にも及ぶフリー打撃。「ホームランを打つためにやる。50発。それしか考えていない」。68発の柵越えは見ていて圧巻だった。

新人から2年連続フルイニング出場中の源田壮亮内野手は、テクニック重視。社会人・トヨタ自動車伝統の練習法であるテニスノックを受けた。「リラックスしないとボールを捕球できない。ハンドリングが身につくんです。この練習のおかげで、社会人2年目はエラーがゼロになった」。シーズン中にはできない練習を、オフに確認。ボロボロになったラケットを見て「買おうかな」と古巣への新品寄付を検討している。

そして秋山翔吾外野手は、打撃でも守備でもなく、走り込みが際だった。静岡・下田の砂浜でひたすら走った。時間は1時間だが、インターバルは短く、足が取られる砂浜での負荷は想像以上に高い。体自体のキレがパフォーマンスに直結するという考えのもと、体力強化は必須。打撃練習では、ティー打撃を1回1回ていねいにスイングしていた。

それぞれプレースタイルが異なれば、ストロングポイントも違う。自然とオフの取り組み方も変わってくる。秋山は「僕らは結果を出すためにやっている。そのために、このオフの期間がある」。自分と向き合い、自分の武器を知り、さらなる磨きをかける。西武の強さの一端を知った気がした。【西武担当 栗田成芳】

トヨタ自動車伝統のテニスノックを受ける西武源田(2019年1月9日撮影)
トヨタ自動車伝統のテニスノックを受ける西武源田(2019年1月9日撮影)
自主トレを公開した西武秋山は、海岸で走り込む(2019年1月11日撮影)
自主トレを公開した西武秋山は、海岸で走り込む(2019年1月11日撮影)