本塁打を放つ西武山川(2019年3月21日撮影)
本塁打を放つ西武山川(2019年3月21日撮影)

今シーズンもプロ野球が開幕する。ペナントをかけた戦いは熱く、長い。プレーで勝利に貢献し、ファンに感動を届ける一方で、グラウンド外にも目を向ける選手がたくさんいる。

今季から担当する西武では、武隈祥太投手が「公益財団法人 難病の子どもとその家族へ夢を」を通じて支援活動を始める。登板試合ごとに1万円、ホールド数ごとに1万円、さらに登板試合でチームが勝った場合には2万円を寄付。森友哉捕手は、栗山巧外野手とともに「所沢市手をつなぐ親の会」へ本拠地開催試合を年間4席×72試合寄付する。また、外崎修汰内野手も「所沢市こども未来基金」を通して、1盗塁ごとに1万円を寄付。こどもの居場所づくりを支援する活動に役立てる。

もともと、増田達至投手、栗山、秋山翔吾外野手は継続して続けている。巨人から加入した内海哲也も09年からランドセル寄贈を続けており、社会貢献活動への意識が高い選手が増えている。

チームも今季から「SAVE LIONS」を実施。オックスフォード大動物研究機関へ、本拠地での本塁打1本につき1万円を球団から寄付する。チームの象徴であるライオンを、絶滅危機から救う取り組みだ。強打者そろう西武ならではアプローチ。昨季本塁打王の山川穂高内野手も「僕が一番打つ自信がある。僕のための企画だと思いました。僕らのホームランで1頭でも多くが救われて欲しい。(チームで)何百本も打って、何百頭も救っていきたい」と意気に感じている。

選手の活躍にファンが沸く。その活躍に救われる人たちがいる。選手もモチベーションに変えてプレーする。そうやって野球の輪が広がっていく。【西武担当 栗田成芳】

二塁盗塁を決める西武外崎(2018年10月3日撮影)
二塁盗塁を決める西武外崎(2018年10月3日撮影)