阪神の投手陣が、抜群の安定感を見せ続けている。18日時点で、43試合中22試合でクオリティースタート(登板6回以上、自責3以下)を決めている先発陣に加え、アルカンタラ、湯浅、岩崎の盤石の勝利の方程式を中心としたリリーフ陣の奮闘ぶりも光る。

投手陣は4月22日ヤクルト戦から20試合連続で3失点以下に抑えている。56年6月24日~7月17日までの球団最長記録「16」をすでに塗り替えており、50年からの2リーグ制後では他球団を含めても最長記録となっている。躍進を支えている1人が、6年目右腕の浜地真澄投手(23)だ。

今季は開幕1軍入りを果たし、中継ぎとして17試合に登板。3ホールドを記録し、防御率は1・76と投げる度に信頼度を高めている。10日広島戦(甲子園)では3点ビハインドの8回無死満塁で岩貞に代わって登板。後続を3者連続で斬り、無失点に切り抜けた。「今日のような厳しい場面を抑えることが仕事だと思っているので、0で帰ることができて良かった」。コメントからも、内に秘めた自信が垣間見える。

好調を支える要因の1つを、浜地は「頭の整理」と分析する。これまでは「なんとなく理解して、なんとなくで終わっていた」と言うが、今季からは「1試合1試合自分なりに『ここはよかったな』とか、『ここはもうちょっとできた』というところをしっかり分析して、次につなげる。自分で整理して試合に臨むということだけはやるようにしているので、結果につながっているのかな」。収穫、反省、課題をノートに書き記すことで自分の中に落とし込み、同じ失敗を繰り返さないよう心がけている。

浜地は15日DeNA戦(横浜)で途中降板し、16日に「右下肢の張り」で出場選手登録を抹消された。結果が出ていただけに、故障での離脱はもったいない。完全復活を遂げ再び1軍に返り咲き、快投連発に期待したい。【阪神担当 古財稜明】