WBC代表入りが見込まれる選手に話を聞く連載第2回は、英国のジャズ・チザム内野手(27=ヤンキース)。正式発表はまだだが、代表メンバーに暫定登録され、自身も出場を熱望している。昨季自身初の「30本塁打、30盗塁」を達成した俊足強打のスター選手が、大会への思いと日本について語った。

24年10月、WSのドジャース第5戦で本塁打を放つヤンキースのチザム
24年10月、WSのドジャース第5戦で本塁打を放つヤンキースのチザム

「実は僕、日本にはとても興味があるんだ」

ヤンキースのクラブハウスで話しかけると、チザムはいきなりそう言った。「子どもの頃から、日本のアニメを夢中になって見ていた。それが入り口になって、今は文化にも興味がある。今度ぜひ、日本に行ってみたいと思っているんだ」

日本の野球の印象を尋ねると、こう答えた。

「レベルが高いと思うし、日本のプロ野球はMLBに次いで世界2番目のリーグだと思っているよ。日本からメジャーに移籍して活躍した選手にも少年時代から注目していたし、ヒデキ・マツイやイチローは好きな選手だった。現役の中ではダルビッシュ(パドレス)が好きな選手だね」

そんな気になる選手たちのハイライトを動画で繰り返し見るのが、子供のころからの習慣だという。今もそれは変わらない。

「マサタカ・ヨシダがレッドソックスに入団するというときに彼の成績をチェックして打撃のハイライト動画を見たときは、彼の打撃がすごく気に入って、参考にした部分もある」

代表として戦いたいという強い思いは、大好きだった祖母の影響だという。イギリス連邦に加盟するバハマ国で生まれ育ったチザムの祖母パトリシアさんは、ソフトボールのバハマ代表として長く活躍した母国の有名人だった。

「WBCは普段は経験できない雰囲気や緊張感を味わえるところがいい。いろいろな国の選手と会い、話をするのも楽しい。国によってやはりプレースタイルが違うし、それを知るのも面白いよね」

英国は1次ラウンドで米国、メキシコ、イタリア、ブラジルと同じ強敵ぞろいのB組に属しているが、何とか突破するのが目標。決勝ラウンドまで進み、前回覇者の日本と対戦してみたいと話す。

「WBCで日本と対戦できたら、それはとてもクールな経験になると思う。日本のベストの選手たちと同じフィールドに立って、彼らの野球をよく見てみたい」

英国は23年の前回大会で初出場を果たした。今回は前回の1次ラウンド敗退よりさらに上を目指し、大物の参戦が見込まれている。まだ暫定登録メンバーの段階だが、通算367セーブを記録するメジャー屈指の守護神アロルディス・チャプマン(37=レッドソックス)やチザムがそうだ。ナショナルズの有望新人ハリー・フォード捕手(22)は代表入りが決定した。さらに日本ハム水谷瞬外野手(24)のメンバー入りの可能性も伝えられており、英国代表は注目すべきチームの1つになりそうだ。【水次祥子】

(つづく)