野球手帳

前橋育英に悲愴感なし「本気の試合」独自大会へ全力

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非常事態にこそ、日ごろの指導が生きる。昨年まで4年連続夏の甲子園出場の前橋育英(群馬)。今週から分散登校が始まり、ようやく野球部も活動を再開した。初の週末となった6日は午前2、3年生、午後1年生に分かれて練習。まだまだ本来の姿とは異なるが、明るく笑顔も見える同校らしいシーンが続いた。荒井直樹監督(55)は「みんな、やれることに熱くなっている」と目を細めた。

県独自大会の開催を望み、意気込みを語る前橋育英・須永(撮影・古川真弥)
県独自大会の開催を望み、意気込みを語る前橋育英・須永(撮影・古川真弥)

まさかの大会中止で5年連続甲子園が断たれたが、悲愴(ひそう)感はなかった。「甲子園が全てと伝えていたら『もう終わり』となったでしょう。でも、それ以外のことも伝えてきたつもりです」と強調する。それ以外とは「仲間と野球がやれること」。

「それは当たり前じゃなかった。普通にできている時に教えるのは難しい。今回、彼らは大事なものを学びました」

選手は中止をどう捉えたのだろう。須永武志主将(3年)は「最初は切り替えられませんでした。去年の秋に負けて、夏1本へ作り上げようとしてました」と打ち明けた。荒井監督と話を続け「悔しいのは自分だけじゃない。全国みんな、そうなんだ」と気持ちをリセットできた。群馬県高野連は6日、独自大会開催へ検討を続けることを決めた。「思い出作りにはしない。本気の試合にしたい」と意気込む。もちろん荒井監督も「頂点を目指します」と同じ気持ちだ。甲子園が全てではない。仲間で臨む最高の夏にする。【古川真弥】

 野球をこよなく愛する日刊スポーツの記者が、その醍醐味、勝負の厳しさ、時には心が和むようなエピソードなど、さまざまな話題を届けます。

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