スーパールーキーの好打者は星槎国際湘南(神奈川)にもいる。松下壮悟内野手(1年)は入学直後、最初の練習試合から4番を任されている。名門・桐蔭学園を30年指導し、巨人高橋監督やロッテ鈴木、楽天茂木らをプロに送り出した土屋恵三郎監督(62)が「来年、再来年化けるぞ」と期待する逸材だ。

 両翼98メートル、中堅122メートルの練習場で右中間へぽんぽん柵越えを放り込む。「打ち上げても凡打でもいいから、フルスイングを心掛けています」とにっこり笑う。早実・清宮幸太郎内野手(2年)の打撃映像を熱心に研究し「リラックスして構えて、頭の位置がぶれていないのがすごい」。参考にし、毎朝5時から自主練で素振りを続けている。

 入学から3カ月で本塁打はすでに7本をマーク。石橋颯太投手、神尾凌成内野手と、主力に1年生が3人名を連ねる。夏の神奈川大会最高成績は2回戦で、今年の目標はまず8強。だが1年時から試合に出られる経験値は大きい。「自分たちが3年になった時、この経験を生かして絶対甲子園に行きたいなって。3人でよく話してます」。2年後の100回大会へ、夢は膨らんでいる。【鎌田良美】

 ◆松下壮悟(まつした・そうご)2000年(平12)11月20日生まれ、神奈川・伊勢原市出身。小2で野球を始め、成瀬中では伊勢原シニアに所属。3年春に関東大会出場。星槎国際湘南で入学直後から4番。家族は両親と姉、兄。179センチ、82キロ。右投げ左打ち。