横浜(神奈川)が5日、さっそく初戦(10日)で激突する秀岳館(熊本)対策に乗り出した。大阪・四條畷市の太成学院大高グラウンドで行われた練習で、左投手を通常より2メートル手前から投げさせシート打撃を行った。ターゲットは秀岳館が誇る最速148キロ左腕コンビ、田浦文丸と川端健斗両投手(ともに3年)にほかならない。

 平田徹監督(34)から「高めを打ちにいくな!」と指示が飛ぶ中、結果を出したのが5番を打つ万波中正外野手(2年)だ。1打席目に左前安打を放つと第2打席で左翼場外のテニスコートに特大弾を放った。推定飛距離120メートル。練習を見守った太成学院大高の野球部員は「あそこまで飛ばす人はいたがあんな弾道は見たことがない」と驚く1発だった。

 「こすったと思ったんですがいい形でバットとボールの距離が取れました」と笑顔。神奈川大会決勝の東海大相模戦では野球人生初の5打席連続三振を喫した。「あれから今日が初めての実戦でしたが、あの経験が良い方向に出ていると思います」と引きずることはない。秀岳館の両左腕の映像はユーチューブで暇さえあれば見ているという。「得点圏に走者がいる場面で甘い球を逃さず打ちたい」と「打倒秀岳館」へ燃えていた。【福田豊】