今夏甲子園に出場した北照のエース兼4番・桃枝丈と伊藤陸主将(ともに3年)が、道内屈指の軟式野球チーム六花亭に入ることが19日、内定した。聖地で経験を積んだ2人が、お菓子製造をしながら、軟式の頂点を決める天皇賜杯全日本大会優勝を目指す。

伊藤は8月には同社入りを決意していたが、桃枝は9月に入るまで進路を決めかねていた。硬式の社会人チーム入りも考えていたが、今月上旬、創業者・小田豊四郎氏の長男で前社長の小田豊氏(72=現六花亭食文化研究所長)から、直筆の手紙が届いた。「甲子園での投球を見てエネルギーをもらった。是非うちに来て力を貸して欲しい」。同氏の言葉に桃枝は「読んだ瞬間、即決しました」。

2人とも製造部門に配属予定。桃枝は「バターサンドが好き。応援してくれる人たちにおいしいお菓子を届けられたら」。桃枝とキャッチボールをしながら軟式への転向準備をしている伊藤は「2人で行けるのは心強い。自分の武器である守備を磨いてチームに貢献できるようになりたい」と意気込んだ。【永野高輔】

◆六花亭軟式野球部 天皇賜杯全日本大会の常連で、最近10年で7回出場。北海道開催だった16年の第71回大会で4強進出。16日まで行われた今年は初戦で敗退した。14年長崎国体3位。元楽天の加藤正志投手(30)、神保貴宏内野手(32)らが所属。