天理(奈良1位)の来春センバツ出場は微妙になった。大阪桐蔭(大阪1位)に敗れた試合後、中村良二監督(52)は「地域性などを考えたら、難しい立場ですね」と語った。

近畿からの出場枠は例年6枠。4強なら文句なしと言えたが、8強止まりで、同じ奈良の2位・智弁学園が4強を決めており、地域性ではマイナス要素が大きい。また敗戦がコールドだった点と、大阪桐蔭の大型左腕・松浦慶斗(2年)から8安打で4点を奪った打力、大型右腕の達孝太(2年)の可能性などプラス要因がどう比較、評価されるか-などが選考に影響しそうだ。

中村監督は、この日の試合を「大阪桐蔭なんで、1つ間違えばこういう展開になることは想定していました。何とか4点は取った訳で、達が3点までに抑えてくれたら…。でも、甘い球を逃さないのが大阪桐蔭です。全国レベルで戦うための課題が見えました」と振り返った。

エース達は前日、2-1で接戦で完投した乙訓(京都2位)戦からの連投。大阪桐蔭から10三振を奪いながら、11安打を浴び、11点を失った。フォークでカウントを整え、フォークで打ちとるなど変化球の精度に手応えを感じつつ「真っすぐありきの変化球ですから」。現在の最速は145キロだが「もっと真っすぐを磨きたい。具体的には150キロ出て、回転数を上げて、打者の手元で走る球を投げられるようにしたいです」と話した。大阪桐蔭については「次に機会があるとすれば来年ですけど、その時があれば絶対に無失点に抑えたいです」と負けん気をのぞかせた。