プロ野球ドラフト会議が今日26日、東京都内で行われる。指名が有力視される静岡商の最速148キロ左腕・高田琢登投手(3年)は、黙々とトレーニングに励みながら当日を待つ。

高田は、自身の未来を左右する日が近づいても冷静だった。「当日は緊張すると思うが、まだ実感はないです」。むしろ、目を輝かせて「これまでの実績が、どこまで評価されているかがわかる日なので楽しみ」と話した。

調査書は全12球団から届いた。その事実に喜びながらも、スカウトとの面談で自分に何が足りないのかを見つめ直した。「『1試合で思い切り投げられるのは何球か』と聞かれ、30球くらいと答えた。それではプロを抑えられないと言われました」。以来、走り込みの量を増やし、基礎体力の強化に努めている。

夏までは自身を奮い立たせるため、常に「ドラフト1位でプロへ」と言ってきた。だが、今では「ここまできたら順位は何でもいい。プロに入れることを願うだけです」。現実を受け止める準備をしつつ、期待も大きくふくらませている。【河合萌彦】