関根学園が、計10安打を放った新潟産大付を三塁打2本のみで2-1で下した。

土煙が舞い上がった。1点リードで迎えた5回1死三塁。三走の西戸航希捕手(3年)が、初球スクイズで頭からホームに突っ込んだ。「いい味がした」と口に入った土をかみしめながら、貴重な追加点を喜んだ。

自らのバットで作ったチャンスだった。直前の守備で二走を刺して迎えた先頭での打席。「いい気分で立てた」と左越えの三塁打を放った。4回の2番久冨優斗外野手に続く、この試合チーム2本目のスリーベース。安川巧塁監督(32)が「低反発のバットで打ち上げても西戸の飛距離は伸びる」と評した一打から、得点につなげた。

安川監督は当初、この試合は強肩が持ち味の池田栞太(かんた)捕手(2年)の起用を想定していた。しかし、1年夏からマスクをかぶる3年生の経験値にかけた。西戸は「起用の期待に応えたかった。正捕手は譲れない」と、チーム内の競争を発奮材料に、さらなる白星を誓った。【涌井幹雄】