開幕ローテ争いが、いよいよ最終章だ。阪神の若手投手陣が争ってきた残り2枠を巡る争いが4人に絞られたことが7日、分かった。右投手1人、左投手1人が先発5、6番手に名を連ねる方向。右腕は、今日8日巨人戦(甲子園)に先発する岩本輝投手(22)と10日広島戦に登板予定のドラフト2位石崎剛投手(24=新日鉄住金鹿島)の対決。左腕は11日広島戦に登板する岩崎優投手(23)、岩貞祐太投手(23)の争い。左右とも一騎打ちの最終決戦を迎える。

 生き残りを懸けたラストバトルの幕が上がる。まずは開幕5戦目、4月1日ヤクルト戦(神宮)のマウンドを巡る争いだ。候補は右投手2人。今日8日に先発する岩本と、10日登板予定のルーキー石崎だ。

 岩本 (開幕ローテは)意識しています。意識しないといけない。そこを目指しているので。意識して結果を残せるようにしたい。ここで終われないという気持ちでやっていきたい。

 表情は冷静だが、闘志はみなぎっている。13年も開幕ローテ争いを演じながら3月中旬で離脱した。その悔しさは、今でも覚えている。

 ここまで実戦4試合で11回2/3を投げ自責点2。安定した結果を残してきた岩本は「自分の投球が見えてきた。こうしていけばいいということが。コンビネーションを考えて、うまくいろんなボールを投げられれば」と手応えをつかんできた。ルーキー石崎も好投を続け、評価はうなぎ上りだが、12年からセ界王者に君臨する巨人相手に好投すれば、開幕ローテ入りに大きく近づくのは間違いない。

 2年目左腕2人の直接対決も見逃せない。左肩の違和感で調整が遅れていた岩崎が、11日に今季初めて1軍で先発する。その後に岩貞も登板予定で、6番手も熱いバトルが待っている。

 岩崎 結果はもちろん残さないといけない立場だと思っています。開幕を目指してやってきたので。

 プロ1年目の昨年も開幕5戦目のマウンドに立ち、シーズン5勝の実績も積んだ。今年も開幕に向け標準を合わせてきた。同期の岩貞の前に、好投する姿を見せつけたいところだ。

 デッドラインは迫っている。中西投手コーチが「(3月)10日過ぎだな。関東遠征までには固めたい」と、関東遠征に出る14日ロッテとのオープン戦(QVCマリン)までに先発布陣を固めることを示唆していた。各投手、残すはあと1試合の登板。バトル決着の、虎の開幕ローテ決定の、瞬間が近づいている。