孤軍奮闘だ。広島に新加入したネイト・シアーホルツ外野手(31)が2本塁打を含む4安打4打点の大暴れだ。来日初の1試合2本塁打を放ち、4試合連続打点をマーク。大リーグ通算52本塁打の本領を発揮した。地方球場10連敗と失意のチームの中で、助っ人大砲が描いたアーチが希望の懸け橋となる!
ダイヤモンドを2周しても笑顔はなかった。豊橋の夜空にクールな助っ人シアーホルツが、2本のアーチを描いた。
大リーグ通算52本塁打の本領発揮だ。1発目は5回。大リーグ時代に所属したジャイアンツの名物スプラッシュ・ヒットをほうふつとさせる豪快弾だ。山井の低めフォークを豪快に振り上げた打球は高々と舞い上がった。右中間最深部を大きく越えて芝生席の上部へ着弾した。
「2アウトで、追い込まれていたので何とかミートしようと思っていた。最高の形になって良かったよ」。AT&Tパークのように海ではなく、木々が生えた場外にあと一歩届かなかったが豊橋に詰めかけた広島ファンを喜ばせた。
さらに2点を追う8回だ。4番手田島の甘く入ったフォークを捉えて右翼スタンドに運んだ。来日初の猛打賞はいずれも米国よりも日本で多く使われるフォークを捉えた。
3回1死二塁では中前適時打を放ち、連続打点を4試合に伸ばした。さらに9回の打席でも左前打を放ち、5打数4安打4打点の大暴れだ。
4月9日に来日後、調整の場となった2軍戦2試合の出場で緊急招集されたものの、打撃感覚は戻らず、打率8分と結果を残せないまま登録を抹消された。しかし2軍で8試合に出場し、多く打席に立ったことで本来の打撃を取り戻した。再昇格後の15日DeNA戦で来日初打点を記録すると、その後は快音とともに打点をもたらしている。15日以降、7安打で7打点と勝負強さが際立つ。打率も一気に2割1分4厘に上げた。
しかしシアーホルツの孤軍奮闘も勝利にはつながらなかった。チームは連敗で借金6。地方球場での連敗も10に伸びた。失意のまま東海遠征を終えることになったが、その地でシアーホルツが取り戻した輝きが、広島の希望の光となるはずだ。【前原淳】



