オリックス西勇輝投手(24)が今季初完封で自力V消滅の危機を救った。わずか108球。9回に最速145キロを計測するなど気迫を押し出した投球はペース配分も完璧だった。援護にも恵まれ5安打9奪三振。プロ3度目の完封で、5連敗を阻止した。

 「連敗を止める強い気持ちで上がりました。中継ぎの方も休ませたかった」と西は歓喜にまみれた。この日首位日本ハムが勝ち、最下位オリックスが負けなら、48試合目で早くも自力優勝が消えていた。がけっぷちで踏ん張った。「当てたことは申し訳ないですが、自分も死ぬ気でやっているので」。今江と福浦に死球を与えながらも厳しい内角攻めを徹底。好調ロッテに踏み込みを許さなかった。

 技術、精神面で助言をもらい、師匠と仰ぐ金子が23日の今季初先発で打ち込まれた。西は「いるだけで安心する。全然違う」と復帰を喜ぶ一方で「ネコさんがやられた分もやり返すつもりだった。魂を込めていきました」とカタキを取りたい気持ちも強かった。

 前日の敗戦を観戦し「コメントないわ」とあきれていた宮内義彦オーナーは連日の京セラドーム大阪訪問で、今度は笑顔でドームを後にした。森脇監督は「たくましいナイスピッチだった」と絶賛した。借金13で迎える26日DeNA戦からのセ・パ交流戦にも弾みがついた。森脇監督は「守るものはない。交流戦は残り18試合の気構えで戦う。戦いはまだ決着していない。事を起こす」と巻き返しに挑む。【松井清員】