DeNA中畑清監督(61)が“フレッシュマン”を大抜てきする仰天プランを披露した。今日9日からの楽天3連戦(コボスタ宮城)に向け8日、仙台に移動。交流戦で全4カード連続負け越し(3勝8敗1分け)の低調からの起爆剤として、「若くて生きのいいのが1人でも出てくれば。チームに勢いがつくんだけどな」とニヤリ。続けて「(7日の)会見の前に、本人が『北海道で投げたいです』って自分から言ってきたんだよ」と、支配下登録されたばかりの高卒2年目、砂田毅樹投手(19)の即先発起用を示唆した。

 デビュー戦の舞台は、砂田が生まれ育った北の大地。この日、登録抹消された三嶋に代わり、交流戦最終戦となる14日の日本ハム戦(札幌ドーム)での先発が濃厚だ。凱旋(がいせん)登板となる左腕に中畑監督は「攻める姿勢を見せてほしい。打たれてもいいし、ダメもとでいい。けれん味のない投球に期待したいね」と、無限大の可能性を秘める若武者を送り出す。

 砂田は今日9日に2軍のロッテ戦に登板予定で、当初よりもイニングを減らした調整登板になる見込み。支配下登録が発表された7日の会見では「ストレートで押しながらも相手と駆け引きするのが自分の投球。それを1軍の舞台で出したい」と意気込んでいた。

 交流戦前は貯金10を積み上げリーグ首位を走っていたが、気がつけば貯金5にまで減った。「夏場に入って、ここからが勝負。一番大事な時期」と中畑監督。砂田が得意とするクロスファイアと同様に、大胆かつ強気な采配で勝負に出る。【為田聡史】

 ◆砂田毅樹(すなだ・よしき)1995年(平7)7月20日生まれ、札幌市出身。小学時代は日本ハムジュニアでプレー。札幌南シニア-秋田・明桜高を経て、13年の育成ドラフト1位でDeNAに入団。プロ入り1年目の昨季はイースタン・リーグ7試合に登板し2勝(1敗)。今季はここまで10試合に登板し4勝(4敗)で防御率2・73。背番号68。179センチ、78キロ。左投げ左打ち。

 ◆育成から先発デビュー 育成ドラフトで入団し、1軍で先発デビューしたのは過去に10年山田大樹(ソフトバンク)11年国吉佑樹(横浜)12年千賀滉大(ソフトバンク)13年徳山武陽(ヤクルト)の4人。山田と千賀は勝敗なし、国吉と徳山は敗戦投手になっており、勝利はまだない。