強力クリーンアップそろい踏みで、鯉が3位浮上だ。広島新井貴浩内野手(38)を中心とした中軸3選手が、全5点をたたき出した。3回2死までチームは無安打だったが、先制点を奪うと、新井の一打で完全に主導権を奪った。チームは4連勝で、勝率5割目前の借金1だ。
ボールゾーンへのカットボールに、新井は腕を伸ばして何とかバットの先で当てた。ファウルを確認したスタンドから拍手と歓声が湧く。追い込まれてから粘ったファウルは6球目。執念のような集中力が作り出した球場の雰囲気に、ヤクルト新垣の12球目は新井の餌食となった。快音を残し一、二塁間を破った。
「チャンスだったし、あそこで1点で終わるのと、まだ点を取るのとでは全然違うので、何とかしようと思った。食らい付いていった。それだけです」
広島打線は3回2死まで無安打に抑えられていた。しかし2死一塁から、菊池の安打とシアーホルツの会心ではない当たりが二塁打となり先制。前日ノーゲームで4位に浮上した勢いは、この日も健在だった。ただ、今の広島は勢い頼みではない。4番の執念打の2点打で流れを完全に引き寄せた。
さらに、仕上げはエルドレッド。第1打席は新垣にタイミングが合っていなかったが「(新井の12球で)全ての球種を見ることができて、タイミングも取れた。生かすことができた」。ネクストサークルで繰り返したタイミングで初球高めの直球をフルスイング。豪快弾でとどめを刺した。
全5打点をたたき出した中軸の活躍もあり、広島は4連勝で3位に浮上した。緒方監督は「新井の集中力ある打撃は見事だった。カントリー(エルドレッド)の1発も相手に大きなダメージを与えた」と賛辞を送った。【前原淳】



