強さは昨季を超えた! ソフトバンクが西武に快勝し3連勝。先発リック・バンデンハーク投手(30)が6回4安打2失点で無傷の5連勝。09年ジャマーノを抜き、先発としては球団最多記録となった。貯金28は今季最多、11年以来4年ぶり。2位日本ハムが敗れ、今季最大7・5ゲーム差。独走態勢が止まらなくなってきた。

 バンデンハークが投げると負けない。先発としては球団新の来日無傷の5連勝。「とても光栄だけど、チームに感謝したい」と、198センチ右腕は謙虚に笑った。

 崩れないから負けない。秋山の9号ソロで1点差に迫られた5回。連続四球で1死一、二塁にピンチを広げたが、粘り強くスライダーを投げ続け4番中村、5番浅村から連続空振り三振を奪って切り抜けた。「一番大事な場面。いつも以上にミットだけに集中したよ」。

 初めて投げる西武プリンスのマウンド。掘れた穴や軟らかさに戸惑った。何度もバランスを崩し、マウンドを見つめるシーンも多かった。「少し踏み出す位置が合わなかった。自分で掘ったり、場所を動いたり、帯広から学んだものを生かせたかな」と笑った。15日の帯広での日本ハム戦。地方球場の低くて軟らかいマウンドに苦しみ、最短の5回3失点で降板した。その時の悔しさを生かした。

 屋根があるのに隙間があり、夏場は蒸し暑い西武プリンス独特の熱気も予習済みだった。「(調整していた)西戸崎でも、ここより暑いと言われていた」。西武に1年間在籍していたサファテからも教えてもらった。イニング間はクールダウンに徹することで、6回まで投げ抜いた。

 工藤監督は「足場がうまくいっていなくても、なんとかなるのが、さすがだと思う」と、修正能力を評価した。この日は7戦目で初めて、スタンドにアナ夫人の姿がなかった。「今日はテレビ観戦です」。画面の向こうの夫人に届くような、150キロを超える直球を柱に9奪三振の快投だった。

 東北遠征に参加せず、西戸崎合宿所で寺原らと残留し練習を続けた。バンデンハークはバリオスの車に同乗して帰宅する日もあった。外国人枠の争いはあるが、異国の地で力を合わせチームの優勝に貢献しようとしている。韓国を経てやってきたオランダ出身の右腕が、独走態勢をさらに強める大きな原動力となっている。【石橋隆雄】