阪神岩田稔投手(32)が2代目「男前」を襲名する。5日、大阪・大東市内で行われた自身がアドバイザリー契約を結ぶローリングス社主催のトークショーに参加。その席で、16年のテーマを「男前」に設定したことを公表した。

 タイガースの「男前」といえば、今季限りで引退してフロント入りする藤井彰人氏(39)がファンから呼ばれて人気者になった。金本監督の代名詞「アニキ」や八木裕らの活躍で知られた「代打の神様」などと並ぶトラの「大名跡」だ。藤井の引退で1代限りかと思いきや、3日に出身地の守口市で「もりぐち夢・未来大使」に任命されたばかりの岩田が襲名に名乗りを上げた。

 「藤井さんには申し訳ないですが…」と初代に敬意を表した上で、岩田は「男前っていろんな意味で、いい言葉やと思うんです」と熱く語った。姿形だけを指すのではない。人としての性格、投手としての力量、すべてにあてはまる褒め言葉だ。

 今年もタイガースはペナントレース最終盤の競り合いに敗れて優勝を逃した。岩田も8月以降は2勝5敗と黒星が先行。来季こそ「チームが苦しいときにこそ、勝てるように。優勝に貢献できるように」と苦境にこそ力を発揮することを目標に掲げた。そういう姿勢こそ「男前」だ。

 愛用の練習用グラブにも「男前」の文字を入れた。その言葉を相棒に、16年のシーズンを突き進む。トークショーでは約150人を前に「金本監督を男にできるように頑張りたい」と誓い、会場から「よっ! 男前!」の声をもらった。襲名披露は、来春の甲子園だ。【堀まどか】

 ◆藤井の「男前」襲名 楽天から阪神に移籍した11年、7月2日横浜戦(甲子園)で藤井は2年ぶりの本塁打とスクイズでヒーローに。お立ち台には新井貴浩とともに上がり、そのやりとりが爆笑を誘った。藤井が本塁打を打った際のベンチのムードについて「さすが、男前やなって、みんな言ってました」と新井があおると、藤井は「顔しか取りえがないですけど一生懸命がんばっていきます」と応じファンは大喜び。以来、藤井の「男前」が定着した。