日本ハム大谷翔平投手(21)が「投手3冠」に輝いたマウンド度胸で、厳しい指摘にもマイペースを貫いた。11日、都内のホテルで同僚の大野奨太捕手(28)らと最優秀バッテリー賞の表彰式に出席した。壇上では選考委員の張本勲氏(75)有藤通世氏(68)から厳しいゲキが飛び、よもやの「公開説教」がスタート。大野からも“口撃”を受けたが、式典終了後は先輩からの忠告もやんわりと受け流す余裕を見せていた。

 テンガロンハットで記念撮影していた大谷の照れ笑いは、いつしか苦笑いになっていた。最優秀バッテリー賞の選考委員・張本氏と有藤氏の登壇が、雰囲気を変えた。最初にマイクを握ったのは、有藤氏だ。シーズン終盤に好成績を残したセ・リーグの同賞受賞者・ヤクルト石川とは対照的に、大谷の後半戦は5勝4敗と苦しんだ。

 有藤氏 これは守るべきものがないから。結婚でもすると変わってくる。

 受賞した4選手のうち、独身は大谷のみ。痛いところを突かれた。さらに、2月に春季キャンプを視察していた同氏は続ける。

 有藤氏 この球で20勝しなかったらおかしいと言ったんだ。15勝でしょ? 彼の甘いところです。

 「投手3冠」には輝いたが、期待値はもっともっと上。400勝投手金田氏の記録を持ち出し「『金田さんの記録を破る』って、いまここで言いなさい」とむちゃぶりされた。

 さらに第2の矢が飛んでくる。テレビ番組の「喝」でおなじみ、張本氏だ。

 張本氏 100年に1人の投手。早く一本でやってほしい。栗山(監督)にも何回か言ってるんだ。聞いたら、(投打二刀流は)本人がやりたいと言っているらしいが、子どもじゃないか。

 打撃成績が下がったこと、打席で死球の危険がつきまとうことを挙げ「メジャーに行きたいと言っているが、行く前にケガしますよ」と畳み掛けられた。

 晴れの舞台で待っていた、まさかの“集中砲火”。それでも大谷は動じなかった。式典が終わると、冷静に受け流した。

 結婚のススメには「必要性はないですね。無理に、ということはない。そういうタイミングでできれば」と、早婚をやんわりと否定。張本氏の「投手専念」案にも「ないですね。(二刀流を)やります」と自信を持って答えた。

 味方のはずだった同僚・大野からも「細かいコントロールがない」「足をつらないでほしい」と“口撃”されたが、「つったらつったで、左足一本でも投げればいいです」とキッパリ。肝っ玉の大きさが、好成績を挙げる秘訣(ひけつ)…かもしれない。【本間翼】

 ◆最優秀バッテリー賞 年間を通して顕著な働きをした「最強バッテリー」を、セ・パ各1組選出するもので、91年に制定された。賞金100万円に、乾電池360本などの副賞が贈られる。