右へ左へ、「コング」らしい打球をかっ飛ばした。山形県天童市出身の楽天栗原健太内野手(34)が25日、宮崎アイビースタジアムで行われたソフトバンクとの練習試合に「4番DH」で初のフル出場。かつて4年連続20発以上で「キングコング」と呼ばれた長距離砲が、移籍後初のマルチ安打&長打で開幕1軍へ猛アピールした。「ちょっと手応えがありましたね」と、会心の笑顔もこぼれた。

 風格を見せた。先頭で迎えた2回。ソフトバンク千賀の外角高め149キロ直球をバットに乗せて、右前へ運んだ。「スピードのある投手なので、甘いところをどんどん打とうと思っていたんです」。千賀からチーム唯一の技あり安打を放った後は、代名詞のパワーでも魅せた。8回1死走者なし。変則左腕森福の内角131キロ直球を引っ張った。力強いラインドライブのかかった打球が左翼線を走る。スライディングで二塁へ滑り込み、移籍後初の長打で貫禄を漂わせた。「打ったポイントがよかったし、ボールを呼び込む時間をつくって打てた。今年の中で一番いい当たりですね」と手応えを隠さなかった。

 これまでの練習試合は全て代打での出場。1打席に勝負をかけるあまり打席で打つ時にタメをつくれていなかったが、スタメン出場で輝いた。「打とうと思いすぎて、ボールが来たらすぐに打ちにいっていた。今日はうまく打てました」。梨田監督も「しっかりバットを振れていた」と右の大砲候補として高評価する。視線の先にあるのは「開幕1軍」の四文字。力強い両腕で必ずつかみ取る。【松本岳志】