巨人が1球に泣いた。1点リードの7回1死二塁、2番手山口が代打飯原に痛恨の逆転2ランを浴び、巨人ベンチは静まりかえった。継投が決まらず2連敗。山口は「実力不足。申し訳ないです」と表情を硬くしたが、高橋監督は「しょうがないんじゃないですか」と冷静に受け止めた。

 先発今村が6回2失点と何とか踏ん張り、プラン通りに7回から勝利の方程式にバトンを託した。三塁村田を一塁に、守備力の高い吉川を三塁に配し、守備の比重も高めた。にもかかわらず、勝ち試合を落とした。高橋監督は「こういうのを勝てればいいんだけど、いつもそうはいかないよね」と唇をかんだ。

 4月は10勝9敗3分け。首位こそ守ったが、先発陣の軸の1人だったポレダが登録抹消と、不安の芽も出てきた。5月をどう乗り切るか。由伸巨人の、底力の見せどころになる。