オリックス西が、12球団一番乗りの完封で、今季初勝利を挙げた。8、9回の首脳陣の状態確認に続投を志願し、自己最多154球を熱投。自身6度目、日本ハムからは初の完封勝利を記録した。

 9回2死一塁で岡の中飛を確認したとたん、バックスクリーンの「154」が目に飛び込んだ。試合終了時の球数を見て「えげつない数だった。どっと疲れが出ました」。だが未知の領域を選んだのは、西自身。「中継ぎの方は毎日準備をされている。だれかが完投しないといけない。まだシーズン2試合目だし、体力のあり余っているうちに」と1人で投げ抜いた。

 前回登板の2日楽天戦(京セラドーム大阪)は、96球を投げた8回途中2失点で降板。交代時は4-2とリードも、逆転負けでチームは3連敗を喫した。悔しい負けに「もっと信頼される投手にならなければ」と心に誓った。この日はマウンドを譲れなかった。

 7回1死一、二塁のピンチは、代打・矢野、中島を連続三振に仕留めて切り抜けた。「最後まで球の力が落ちなかったね」と福良監督もうなずいた。16年日本一チームとの3連戦で3年ぶりに3連勝。チームの連勝は15年7月以来の5に伸び、3年ぶりの2位に浮上した。【堀まどか】