巨人が待望の貯金生活復活はならなかった。先発内海が悔いの残る失点を重ねた。初回。先頭京田を1-2と追い込みながら、内角ツーシームが抜けて死球となった。2死三塁まで展開したが、4番ゲレーロに対し、1-1からの内角直球が甘く入り、31号2ランが左翼席へ消えた。3回は内角に強気に攻め、3者凡退で立ち直りの気配を示したが、4回も先頭への四球から3失点目。結局5回途中で降板となり、17日ヤクルト戦の2回途中KOの雪辱を果たせなかった。

 好調な中日大野の前では先制点と追加点の献上は痛手だった。連勝を5へと伸ばし、貯金を積み上げたかった。高橋監督は先頭への3度の四死球を聞かれ「それもあるけど、初回の本塁打がちょっと痛い」と振り返った。菅野、マイコラス、田口の3本柱は安定し、ルーキー畠が台頭しつつあるだけに、5枚目以降に経験豊富なコマがほしい。だが現状の内海は当てはまる投球はできず、先発ローテが再編される可能性は高い。

 128勝を積み上げてきたベテラン左腕は「いろいろあるが、チームに迷惑をかけてばかりで申し訳ない」と言葉を振り絞った。一夜にして再び背負った借金1。早急に完済しなければ、Aクラスへの加速力は生まれない。【広重竜太郎】