侍ジャパンの稲葉篤紀監督(45)が8日、初陣となる「ENEOS アジアプロ野球チャンピオンシップ2017」(11月16~19日、東京ドーム)に向けて合宿地の宮崎入りした。

 宮崎空港での歓迎セレモニーに出席すると「始まるなという、戦いが始まるんだという強い気持ちです」と引き締めた。

 9日の初練習前には、宿舎で初の全体ミーティングを行う。「ミーティングで話そうと思っているのは、ジャパンというチームは野球界の鏡でなくてはいけない。今回はアンダー24という若い世代ですけど、野球界を背負って立つという強い気持ちを持ってやってもらいたいということは話そうと思ってます」と言った。

 宮崎合宿は13日までの予定。強化ポイントは「連係ですね。声の連係だったり、コミュニケーションも含めてですね。短期間で1つになるということをしないといけない。この宮崎を選んだのも、合宿という同じ所で食事をして、コミュニケーションをたくさん取れる時間を増やしたいということで合宿という形にした。選手もコーチもみんなでコミュニケーションをとって1つになっていく、結束力を持っていくというところをまずはしっかりとやりたい」と話す。

 合宿中は、日本ハム、西武と2試合を予定する。

 「2試合練習試合をする中で、ジャパンの戦い方というものも、示していかないといけない。選手がどのポジションでどの打順で、ピッチャーも含めてどういう場所で活躍できるか、この2試合、しっかりと臨んでいきたい」と適正を見極めていく。チーム内に、キャプテンは置かない。「今回は決めずにみんながキャプテンになって、言いたいことをみんなで言い合ってやってくれたらいい」と期待する。シーズン中は遊撃手として活躍したルーキーの中日京田については「ここまでセカンドをずっと練習してもらったので、どっかのタイミングでは見てみたい。どこかで使うと思います」と言い、勝負にこだわる姿勢を強調。

 「全力疾走は当たり前。ジャパンというチームは試合に勝つということが一番の目標。勝つために自分がどうしたらいいかということはみんなに理解してもらって、その中で全力疾走、最後まであきらめないというのは当たり前のこと。言わなくて分かってくれると思ってます」と言った。