中日大島洋平外野手（３２）がおとこ気自主トレを開く。年明けに約３週間、大阪・貝塚市の古巣チーム、日本生命で後輩選手を連れて練習する。例年は地域一の高級ホテルに泊まっていたが、４度目の今回は１泊数千円のビジネスホテル。そのココロは…。

　湯船で足を伸ばせず、素振りするスペースもない。サラリーマンが使うには十分すぎるが、年俸１億８０００万円のプロ野球選手にはそぐわない。

　きっかけは「高すぎます！」という後輩からの悲痛な訴え。２０泊すると約５０万円。確かに負担だ。一緒に汗を流す後輩たちと離れ、１人で広いホテルで過ごすわけにもいかない。「朝から晩まで練習するので、ホテルは寝るだけですからね」と笑い飛ばした。

　若手時代、荒木に連れられ熊本自主トレをしていた大島は、往復交通費と宿泊費を自分で払っていた。「荒木さんにしてもらったように、僕が払うのは食事代だけ。彼らも給料をもらっているわけだから」

　ハングリー精神を養ってもらうのも先輩のつとめ。同行するのは飛躍が期待される松井佑、遠藤、高橋。いつか一緒にウン万円のでっかいホテルに泊まろう－。そんな大島の親心が込められている。【柏原誠】