プロアマ合同の日本野球規則委員会は29日、本年度に規則が改正された全21項目を発表した。

 「2段モーション解禁」となった反則投球の定義の【注】削除、申告敬遠制度の導入など以外の、項目が明らかにされた。

 公認野球規則5・10(d)には、文言が追加された。「いったん試合から退いたプレーヤーは、その試合に再出場することはできない。」に続けて、「すでに試合から退いたプレーヤーが、何らかの形で、試合に再出場しようとしたり、または再出場した場合、球審はその不正に気付くか、または他の審判員あるいはいずれのチームの監督に指摘されたら、ただちに当該プレーヤーを試合から除くよう監督に指示しなければならない。その指示がプレイの開始前になされたときは、退いたプレーヤーに代わって出場してるべきプレーヤーの出場は認められる。しかし、その指示がプレイの開始後になされたときは、すでに試合から退いているプレーヤーを試合から除くと同時に、退いたプレーヤーに代わって出場しているべきプレーヤーも試合から退いたものとみなされ、試合に出場することはできない。」が追加された。

 この追加は、何を意味するのか。例えば、Aの代打にBが出場したとする。ルール上、Aは守備には就けないはずだが、誤って守備位置に就いたとする。プレイ開始前に指摘された場合はBへの交代ができるが、開始後に指摘後された場合はAもBも退場となり、代わりにCを出場させなければいけない、ということだ。

 10年に米国ではルールブックに記載されていたが、日本ではありえないプレーとして野球規則に追加していなかった。しかし、大学野球でこの事象が発生したため、今年から加えることになった。