今日11日に開幕する第67回全日本大学選手権大会(神宮ほか)の開会式が10日、都内で行われた。ドラフト1位候補の上茶谷大河(京都学園)甲斐野央(東洋大姫路)梅津晃大(いずれも4年=仙台育英)の「150キロトリオ」を擁する東洋大(東都)は7年ぶり5度目の日本一に向け、右足首痛で今春のリーグ戦で1試合の登板に終わった梅津が復活をアピール。昨年大会の初戦敗退の悔しさを胸に日本一奪回を誓った。

 開会式後、東洋大の「150キロトリオ」は3人別々で並び、報道陣に囲まれた。3季連続優勝を飾ったリーグ戦で最高殊勲選手、最優秀投手、ベストナインの3冠に輝いた上茶谷、9試合で防御率1・80の甲斐野を横目に、3人の中では控えめな梅津が、闘争心むき出しに今大会に懸ける思いを語った。

 梅津 2人より目立ちたいと思っています。

 今春は上茶谷とともに先発の柱で期待されたが、開幕カードの中大2回戦に先発した後、空き週の練習試合で右足首を負傷。5月29日の亜大戦からベンチ入りも、登板機会なく、優勝の瞬間を迎えた。2人からは「全日本で暴れてもらうから、今は休め」と声を掛けられ、今大会に照準を合わせ、状態を上げた。

 実戦復帰即、剛速球で完全復活を印象づけた。7日の中大との練習試合で実戦復帰し、5回無失点。自己最速に3キロと迫る150キロを計測した。「体は大丈夫。絶好調です」と断言。2人からの言葉も力に「モチベーションが上がったし、アドレナリンが出て、やってやるぞという気持ち」と闘志を高ぶらせた。

 剛速球とともに187センチ、92キロと恵まれた体格で、スカウトからはエンゼルス・大谷級のスケールの大きさと評価される。初戦の相手は、九産大-東海大の勝者。ともにプロ注目選手が在籍し、今大会屈指の好カードと期待される。梅津は「チームが勝つことが大事。日本一が目標です」と決意を込めた。【久保賢吾】