引っ張ってよし、流してよしの「恐怖の2番」、ヤクルト青木が2試合連続の決勝2ランを放った。1回無死二塁、高めに入った140キロの直球を逃さない。豪快に引っ張り、右翼席にたたき込んだ。前日26日の先制3ランに続く6号先制2ランに「チャンスだったので積極的に打ちにいった。いい角度で上がってくれました」と喜んだ。

 7年ぶりに日本復帰した今季は、開幕4番から1番、3番と打順を変え、5月24日に初めて2番で先発した。「昔からの日本風の2番という頭はない」と犠打は0。2番で先発した24試合で3割1分5厘、4本塁打、20打点をマークし、その間チームは16勝8敗と大躍進。2位に浮上した。

 3回無死二、三塁からは、外角へボール気味に沈んだ133キロのフォークを左中間に運ぶ、青木らしい技ありの2点適時二塁打。第3打席でも右翼線に二塁打を放ち、2試合連続猛打賞と止まらない。5回でお役御免となり、試合中に一足早くクラブハウスに戻り、連戦に向け英気を養った。

 初対戦の投手ばかりだった3月、4月は2割5分と苦しんだが、6月は月間打率3割6分4厘、4本塁打、21打点と打ちまくる。小川監督は「今の状態ならどの打順もこなせる。青木というバッターのバッティングをしてくれている」と絶賛した。【前田祐輔】