中日の高卒2年目右腕、清水達也投手(19)がプロ初先発で初勝利を挙げた。

5回92球を投げ、4安打4奪三振4四球で2失点。2点リードの1回裏は2四球2安打で2失点したが、2回以降の4イニングは2安打無失点と試合を作った。この日最速145キロの直球に力があり、落差のあるフォークで阪神打線を空振りさせた。登板後は「野手の先輩方に攻守で助けていただきました。とても感謝しています」と振り返った。

急きょ抜てきされた先発マウンドだった。2日前の10日、この日先発予定だった福谷の「左腰椎椎間板ヘルニア」が発覚。突然1軍に招集され、1軍初先発が決まっていた。

チームはすでに開幕ローテを担った笠原、山井、吉見が離脱中。小笠原や藤嶋、松坂もリハビリ中で復帰のメドは立っていない。非常事態に陥る中、19歳右腕が救世主となった形だ。

清水は花咲徳栄3年夏の17年に全国制覇を経験。リリーフエースとして全6試合に登板し、同年ドラフト4位で中日に入団していた。思い出深い甲子園で、いきなり大仕事をやってのけた。しかもこの日は母、姉も球場で観戦。ヒーローインタビューでウイニングボールについて聞かれた清水は、「今日は母の日なので、お母さん、お父さん…両親に渡したいです。お母さんに一言? 産んでくれてありがとう!」と感謝した。