明大が5季ぶりの優勝へ王手をかけた。先発の竹田祐投手(2年=履正社)が投打に活躍した。2回に先制&決勝点となる1号満塁本塁打を放ち、投げては5回4安打1失点で3勝目を挙げた。明大は次週の法大戦で1勝でもすれば16年秋以来の優勝が決まる。

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前打者の西野の打席で、竹田は「回ってこい」と念じた。西野が四球を選び、願いがかなった。カウント1-1から高め136キロに反応。打球が左翼席に入るのが見え、一塁を回ったところで力いっぱい拳を握った。満塁本塁打は高1夏の練習試合以来。公式戦では初めてだ。「投手も打てば戦力になる」と、積極的に打撃練習に取り組んでいる努力が実った。

発展途上にいる。「今季はふた回りをめどにしている」(善波監督)と、本職は5回72球で交代させられた。「長いイニングを投げさせてもらえるよう、信頼を得たい」と志を掲げた。背番号「23」を与えられたのには意味がある。明大では、島岡監督の時代から前途有望な下級生右腕がつけることが多い。「頑張らないと。みっともないことはできません」。使命を自覚する竹田の奮闘で、8連勝。5季ぶりの優勝に王手をかけた。