中大が立正大を5-3で下し先勝、優勝へ向け大きく前進した。

3-3の同点で迎えた7回1死二、三塁から、牧秀悟内野手(3年=松本第一)の2点左前適時打で勝ち越しに成功。投げては6回途中から登板したリリーフエースの後藤茂基投手(2年=城西大城西)が、5安打されながらも無失点で、粘る立正大打線を退けた。

大学日本代表でも4番を務めた牧が、ここ一番の勝負強さを発揮した。「狙っていた」という真っすぐを左前に運び、勝ち越し打に。「秋は、劣勢でも追いつけて勝っている。多少失点しても焦ることがない」と胸を張った。昨秋は最下位で入れ替え戦を経験。その苦しさをバネにチームは成長した。「下を見る戦いと上を見る戦いは違う。去年の経験があるから、気を抜かずにできている。ワクワクしています」と優勝争いのプレッシャーをものともせず、前向きにプレーする4番の姿が、チームに勢いをつけている。

清水達也監督(55)は「牧はいいところで打てるようになった。マークされる中で、こういう1本が出れば楽になるね。今は、優勝のプレッシャーよりもベンチは楽しんでいる雰囲気がある。優勝よりも、まずは目の前の試合ですよ」と笑顔で締めくくった。