腰痛から復帰した巨人菅野智之投手が1発に沈んだ。

4回1死一、三塁。外角134キロスライダーをグラシアルにバックスクリーン左へ先制3ランを浴びた。三塁ファウルゾーン上方の1点から4秒、視点を動かせなかった。7回には味方の失策も絡み追加点を献上。「何とかしたいと思って投げた。期待に応えたかった」。7回途中108球6安打4失点(自責3)で降板した。

決して下は向かなかった。9月のある日。ジャイアンツ球場の駐車場で年下の記者に説いた。「マイナスなことばかり言ってると自分に返ってくるんだよ」。この日も交代を告げられ、ベンチへ戻るとすぐに最前列へ。1死満塁を併殺でしのいだ2番手中川を真っ先に出迎えた。

CS回避、宮崎フェニックスリーグを経て約1カ月ぶりの1軍マウンド。奇跡は起こせなかった。「今までがうまくいき過ぎたとも思う。どうにもできない悔しさもあった。厳しく見つめ直して(来季の)キャンプにいい状態で臨みたい」とリベンジを誓った。