楽天塩見貴洋投手(31)が6日、仙台市内の球団事務所で契約更改交渉を行い、400万円減の年俸3000万円でサインした。昨年10月にヘルニアの手術を行い、今季は5月21日の日本ハム戦で初登板し白星。7月に腰の張りで離脱したが、9試合で3勝1敗、防御率3・16と復活の兆しを見せた。

会見では「心残りが1つあった」と自ら切り出した。腰の張りから戦列復帰した9月20日の西武戦。八戸大の同期、秋山と対戦し四球を与えた。秋山は今オフ、メジャー挑戦を表明しており、この対決が最後になる可能性もある。「秋山とは今まで1度も四球がなかったのに、最後の対戦だと思って力が入ってしまった。秋山との対決は特別だった。面白かったです。それだけに心残りです」と悔しさをにじませた。そして「アイツが海渡っちゃうんですよ。誰が想像したか」と笑顔でエールを送った。

日本一になった13年は、左肩痛の影響で1軍登板がなかった。「僕は優勝の輪に入っていないんです。この3年間もチームに迷惑をかけている。ケガさえなければ十分戦える自信がある。1年間健康で投げて戦力になりたい。今度こそ優勝の輪に入れるよう頑張って、みんなと喜び合いたい」と10年のドラフト1位左腕は、完全復活を誓った。(金額は推定)