日本ハム吉田輝星投手(19)が、プロ入り初の聖地凱旋(がいせん)登板が内定した。28日、2軍の千葉・鎌ケ谷での練習に参加。次回登板の3月6日阪神戦(甲子園)に向けて、入念に投球練習を行った。2年前の夏とは違い、コロナウイルスの影響で無観客試合での登板になるが、金足農時代、輝き放った甲子園で開幕1軍入りへアピールする。

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たくましさが増した姿で、聖地のマウンドに向かう。吉田輝の次回登板が3月6日阪神戦に内定した。プロ2年目で、オープン戦とはいえ甲子園での初登板。待望の舞台で真価を発揮する。「次の試合は、僕にとって大事な試合になる。1軍に残る投球をしたい」。中継ぎ予定で、開幕1軍をかけて限られたイニングに全力を注ぐ。

ルーキーイヤーの昨季は聖地マウンドと“ニアミス”に終わった。6月12日の交流戦、広島戦での1軍初登板を控え、同7日の阪神戦で1軍に初合流。甲子園での全体練習に参加したが、登板はなかった。今回は金足農で一世風靡(ふうび)した18年以来の登板が実現する。新型コロナウイルスの影響で、無観客試合が決定しているが「(歓声は)シーズンまでのお預けって感じで、逆に楽しみにしています」と、平常心で挑む覚悟は出来ている。

凱旋(がいせん)登板を弾みに、開幕1軍入りを目指す。春季キャンプ中の最後の実戦だった24日DeNAとのオープン戦で、望みをつないだ。先頭に四球を許すも、1回無安打無失点で切り抜け、中継ぎの適性を披露した。昨秋に違和感を訴えた右肘の状態は良好。この日は2軍の千葉・鎌ケ谷で全体練習に参加し、2日続けてブルペン入り。捕手を立たせて投球動作を確認した。

今後はブルペンで調整しながら、実戦に備えていく。「ストレートの球威は良い。あとは精度だけ。変化球の種類もあれば全然違う」と1軍レベルの投球を突き詰めていく。準優勝右腕として輝いた“ホーム”である甲子園の追い風を受け、開幕1軍切符を引き寄せる。