右肘の違和感で2軍調整中の日本ハム石川直也投手(23)が開幕に間に合う公算が高まった。19日、2軍本拠地の千葉・鎌ケ谷でキャッチボールを本格再開。距離も約50メートルと負荷をかけても「絶好調です」とニヤリ。「大丈夫だと思います。悪い感じはしなかった」と笑顔を見せた。

2月の春季キャンプ終盤に右肘に違和感を覚え、今月6日からは主に鎌ケ谷を拠点にノースロー調整を行っていた。順調に回復し、18日には病院で再検査を受け、キャッチボール再開にもゴーサインが出た。その日のうちに約30メートルの距離で試投。一夜明けても状態は良く、距離を伸ばした。

実戦復帰への道のりも遠くはない。22日にはブルペンで捕手を立たせたままの投球練習を再開予定。その後は3度のブルペン入りを経て、早ければ31日の2軍練習試合DeNA戦(鎌ケ谷)での登板を見込んでいる。最後に試合で投げたのは約1カ月前の2月23日のヤクルトとのオープン戦で、実戦勘を取り戻すことも課題の1つとなるが「1試合くらい投げられれば」と頼もしく話した。

本来の20日開幕なら出遅れていた可能性もあるが、延期となった分、時間をかけて万全を期してきた。もちろん見据えるのは、開幕からクローザーを務めること。「やりたいです」という言葉にも力がこもる。ブルペンを支える剛腕が本来の姿を取り戻せば、チームにとっても、新たな開幕日までの大きなプラス要素となりそうだ。【木下大輔】