5日、台湾(CPBL)に続いてお隣の韓国プロ野球(KBO)が開幕する。韓国も5月5日は「こどもの日」。無観客試合ながら韓国各地で計5試合が行われ、ようやく「球音」がグラウンドに響く。

昨年の韓国王者・斗山ベアーズは、ホームグラウンドのソウル・蚕室(チャムシル)でLGツインズと対戦。開幕を翌日に控え、斗山の金泰龍(キム・テリョン)団長は「LGとの試合は、本拠地が同じということでライバルチーム。いつも緊張感のある面白い試合になるので、無観客でも楽しみです」と話してくれた。監督、コーチ、選手のみならず、球団フロントとして「この日」が待ち遠しかったに違いない。韓国では日本よりも先にコロナウイルス感染者が急増。「ドライブスルーなどでの(PCR)検査が(感染拡大の歯止めに)大きかった」と振り返った。斗山は車を持たない若手選手全員に寮生活をさせ、地下鉄やバスなどの移動時のリスク減も踏まえ、感染防止策に力を入れてきたという。

KBOは球宴中止やプレーオフの試合数減などでシーズン全144試合を維持。リーグ戦中はダブルヘッダーやサスペンデッド制を採用するなど、工夫を凝らして今季に挑む。もちろん、コロナにかかる不安がないわけではない。選手5人以上の感染者が出た場合は、リーグ戦の中止を取り決めている。KBOでは2軍の「フィーチャーズ・リーグ」も5日、同時に開幕。6月に予定されていたソフトバンク3軍の同リーグへの遠征は中止が決まった。

「今年は連覇がかかっているし、とにかく頑張りたい」。親会社の斗山グループの経営危機も騒がれていただけに、金団長は覇権に力を込めた。台湾、韓国、そして日本へ-。球音が響き渡ってほしいものだ。