夏の甲子園中止報道を受け、かつて聖地で躍動したプロ野球選手も高校球児の心中を察した。

智弁和歌山で1年夏から春夏全5季連続で出場した楽天ドラフト2位ルーキーの黒川史陽内野手は「甲子園で人生が変わる選手がたくさんいると思う。そのためにも甲子園をやってほしい」と思いを込めた。

母校は6季連続の甲子園となる今春のセンバツ出場を決めていたが、大会は中止となった。夏も聖地に立つことはかなわない。「自分たちの代でも甲子園に出るために一生懸命やってくれた後輩、当時はベンチに入っていなかった後輩が、甲子園で活躍している姿を見たかった」と言葉に無念さをにじませた。

青春をささげて追った目標を失うかもしれない後輩たちへ。甲子園からプロへ羽ばたいた先輩として「(中谷)監督が目標を明確にしてくれていると思う。中谷さんが言っていることを最後まで信じてやりきれば、何か得ることはあると伝えたいです」とエールを送った。【桑原幹久】