阪神大山悠輔内野手がつなぎの4番を体現した。0-0の2回先頭、DeNA先発今永の初球を積極的にたたいた。

125キロスライダーを捉え、左翼線へチーム初安打となる二塁打。試合前まで相手エースとの通算対戦成績は22打数9安打2本塁打。打率4割超の好相性そのままに、先制機を演出した。

助っ人のパフォーマンス代行!? でチームを盛り上げた。二塁打後、5番ボーアの先制2ランで生還した。本塁でヒーローを迎え入れると、B砲の代名詞「ファイアボール」ポーズをやりたいと本人に直訴。快諾も得て、ベンチ前では満面の笑みで両手を前に突き出した。

その積極性は打席でも見られた。2回の第1打席以降も、全打席で初球からスイングしていった。開幕三塁のマルテが左ふくらはぎの張りを訴え、4日広島戦(マツダスタジアム)の途中から代わって「4番三塁」にを任され続けている。同打順に入ってからは5試合連続安打を含む15打数8安打3本塁打、打率は驚異の4割3厘をマーク。昨年は“春の大山”が絶好調だったが、今季は“夏の大山”が絶好調。チャンスを手放さず、結果で猛アピールを続けている。

9日巨人戦でも、大山の安打が続く主砲の決勝弾を呼んだ。昨季も4番を張ることが多かったが、日頃から「打順は関係ないので」と、4番目の打者としての意識を持った。今季も意識は同じ。「後ろにつなぐ気持ちで」。あくまでのチームの勝利を最優先に。つなぐ4番大山がいい味を出している。【奥田隼人】