ソフトバンクが3年ぶりにリーグ優勝を奪回した。マジック2で迎えた2位ロッテとの直接対決を制し、1リーグ時代を含めて21度目の優勝。昨季まで終盤の失速で西武に連覇を許したが、10月に入り15年ぶりの12連勝で加速した。

工藤公康監督(57)は試合後、優勝会見に臨んだ。

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-3年ぶりにリーグ優勝した気持ちは

非常に選手たちがよくやってくれたという思いと、勝った瞬間は自分でもガッツポーズするくらい、3年ぶりのリーグ優勝、何が何でも勝ちたいという思いがあったので、うれしい気持ちとホッとした気持ちがありました。

-2年間、悔しさがあった

首位に立ちながら逆転で負けたというところが頭から離れることはなかった。千葉ロッテさんとゲーム差なしとなったところから、選手たちが100%の力を出して一気に引き離してくれて、頼もしく見えました。今年のコロナ禍の状況の中で最後の最後に死力を尽くして戦ってくれた選手に感謝の思いでいっぱいです。

-一番気をつけたところは

一番考えたのは、そこに入るまでにしっかり準備ということを選手にも伝えてきた。なかなか100で開幕を迎えるのは難しいだろうと思いました。トレーナーさん、コーチの皆さんとミーティングをしながら選手の状態、コンディショニング、既往歴を含めて常に話しながら、どうすればいいかとやってきて、大きなけが人も少なくこの難しいシーズンを乗り切ることができたのかなと思います。

-難しいシーズンだった

すべてが初体験という中ではあったんですけど、なるべくコーチの皆さんと話をして、グラウンドでは選手の状態を聞いたりしながら、少しでもけが人が出ないよう、なるべくいいコンディションで試合に臨んでもらえるように考えながらやってきたと思います。

-チームに手応えを感じたのは

追いつかれてゲーム差がなくなって、その時でもしっかりとみんながベンチで元気で声を出してやっている姿を見て、安心する部分と、頼もしくなったなと。追いつかれた中で、気持ちや気合が入っていたとしても、平常心の中で自分たちの野球してくれているのを見て、これでやっていけるなと思いました。

-今季の強さは

一番はチームとして1つになって、勝つことを目指してやっていくぞというのが本当に強かったと思いますし、2年連続リーグ優勝していない中で選手たちも自然と気合が入っていた。絶対に勝つぞという思いを心に秘めた中でやってくれた。その思いが12連勝という形で一気に出たと思いますし、僕らが何か言わなくても、選手自身が自分たちのやるべきことをしっかりやってくれたシーズンだと思います。

-投手陣について

本当にもっと褒めていただきたいくらい、投手陣は先発も中継ぎ陣もよくやってくれたと思います。やはりピッチャーがしっかり抑えるということが何よりゲームの中では勝利に近づくなというのを今年はつくづく感じているシーズンです。

-開幕投手の東浜が活躍

本当に野球にかける情熱というか、上を求め続ける探究心というか、そういうものが、コロナの状況の中、まだ自主トレの段階でも上を目指すんだという思いでしっかり調整してくれた。その姿を見て開幕に指名したいと思いましたし、責任を果たしてくれた。開幕投手をしたという責任感を優勝するまで保ち続け、高いモチベーションの中でシーズンを過ごしてくれたと思います。

-打線は工夫しながら

打撃コーチの皆さんと、トレーナーの皆さんと選手の状況を把握した中で打順を組んだりということはやってきました。みんなで話をして総合的に意見をもらいながら打順を決めていきました。選手たちが自分たちの仕事をしっかりやってくれたと思います。

-周東の活躍には

彼の足というのがチームの勢いになったことは間違いないと思いますし、隣にいる2番の中村君が周東君が走るまで我慢してくれたり、タイムリーや、次につなぐ仕事をしてくれたことが大きかったと思います。

-ファンへ

3年ぶりリーグ優勝を成し遂げることができました。ここまで応援ありがとうございます。我々はあくまで日本一を目指して戦っているチームです。CS、日本シリーズといい報告ができるように戦っていきます。