DeNA育成ドラフト1位の法大・石川達也投手(22)が29日、横浜市内のホテルで入団交渉に臨み、支度金300万円、年俸340万円で仮契約を結んだ。背番号は101。

地元出身の“肝っ玉左腕”は、小学時代に現役時の三浦新監督が出席したクルージングイベントに参加。「リーゼントに触ろうしたんですが『ダメだぞ』と制止されました」と、当時を思い起こした。昨年4月に鉄棒トレで着地に失敗し、左手首を骨折。手術を受け、大学最終学年はリーグ戦1試合の登板のみに終わった。その教訓から「もう鉄棒はやりません」と“脱”鉄棒も宣言した。

最速146キロの直球にカットボール、カーブ、ツーシームを織り交ぜ、2種類のフォークを決め球に三振を奪う投球スタイル。ケガの影響で育成でのプロ入りも、球団は支配下登録を前提にしており、即戦力としての期待がかかる。「高校、大学はケガをしやすい体だと痛感した。まずはケガをしない体作りから」と、法大と横浜高でウエートトレを中心に準備を進めている。失敗を成功への糧にして「ベイスターズの顔になれるような選手になりたい」とでっかい夢を追う。【為田聡史】