少年野球以来の「キャプテン山田」が誕生した。ヤクルト山田が都内の球団事務所で契約更改し、出来高込みの7年総額40億円(金額は推定)でサイン。来季主将に就任し、青木からリーダーを引き継いだ。「正直、自分は元気もそんなにないかもしれないし、覇気もないかもしれない。でも野球に対する姿勢、考え方、一番は結果でみんなを引っ張っていきたい」と決意を表明した。

自発的に、高津監督に志願した。FA権を行使せずに残留。一時は移籍を真剣に考え、環境の違うパ・リーグに挑戦したい気持ちも芽生えた。だが「監督、コーチ、選手、ファンの方にすごく残ってほしいと。勘違いかもしれませんけど、すごく愛されている。自分の居場所はこのチームだなと」。残ると決めた。貢献すると決めた。「陰で頑張ればいいと思っていた」タイプの自分を、変えた。

過去3度トリプルスリーを達成。今季は上半身のコンディション不良で戦線離脱することもあった。チームは2年連続最下位に沈んだ。「毎年自分の目標はそれ(トリプルスリー)になってくる。大事な打順を任される。自分の結果で勝敗が変わるだろうと思っています」。打って走って、小4以来というキャプテンを全うする。

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新たに3年総額10億円(金額は推定)で契約延長した青木は、主将山田のサポートを買って出た。高津監督の計らいで、来季から現役引退まで「終身名誉キャプテン」に昇格。リーグ3位の打率と18本塁打を記録し「個人的には満足している。3000安打とか、先だけどそういう目標を持ってやっていきたい」。主将としては最下位に悔いが残ると言い「哲人がやりやすいように。サポートは僕がしていかないと」と約束した。