巨人の「2番争い」がヒートアップしてきた。6日の日本ハム戦では2番で起用した松原聖弥外野手(26)が4打数2安打1打点。坂本を3番、丸を5番に据えた打線が機能し、5回には打者9人で5点を奪った。原辰徳監督は「2番にいろんな人を見てみようと」と打線変更の意図を説明。一夜明けたこの試合は、2番に若林晃弘内野手(27)を起用する方針を明かしていた。

新型コロナの影響を最小限にするベストオーダーを探求する上で、「2番」打者の重要度が高まる。

FAで梶谷隆幸外野手が加入したことにより、原監督は以下の上位打線を今季の理想型と話している。

1番 梶谷

2番 坂本

3番 丸

4番 岡本和

この並びの後ろに、メジャー通算196発のジャスティン・スモーク内野手(34=ジャイアンツ)と同96発のエリック・テームズ内野手(34=ナショナルズ)の新助っ人コンビを配し、重厚感とバランスの両方を兼ね備えたオーダーでシーズンを迎える予定だった。だが、両外国人選手はいまだに来日のメドが立たない状況。昨季2冠の主砲・岡本和と勝負を避けられないためにも「岡本和の後ろ」の打者の存在が、攻撃の鍵を握る。

坂本を2番から3番に動かすことで、丸を5番に据えることが可能になった。6日の試合の5回の猛攻は、3番坂本が犠飛を決め、岡本和が四球でつなぎ、丸が犠飛で畳みかける攻撃が見られた。原監督も「総合的に考えて、外国人選手を含めるとなかなか計算が立たない状況にあるので。その分からいくと、やっぱり岡本の後ろに丸がいるというのは非常にうちにとっては大きいかなと。相手チームはどう考えるか。相手チームも嫌だろうね」と、好感触を得た様子だった。

残るピースは「2番」。松原と若林の他にも吉川ら候補は多い。原監督は今季、ある程度レギュラーを固定した戦いを思い描いている。2番候補にとって、オープン戦の結果は、さらに重要性を増すことになる。この試合は、若林にも注目したい。【浜本卓也】