西武の本拠地・メットライフドーム(埼玉・所沢)が生まれ変わった。17年11月の改修計画発表から3年、約180億円をかけた大事業。8日のメディア内覧会で全貌が明らかになった。担当記者の独断と偏見で…ランキング形式で紹介します!

▽第4位 トレイン広場 西武鉄道をグループ内に持つ球団らしい発想で、新たなシンボルとして左翼裏の広場に車両が誕生。その名も「L-train 101」。チームカラーにラッピングされた車両101系。発表前から鉄道ファンが、車庫に保管された車両を発見し話題になっていたとか…。

▽第3位 芝生外野席の座席化 79年の球場稼働から42年間親しまれてきた芝生席が、座席付きにリニューアル。コアなファンは少し寂しい気持ちもあるかもしれない。前後間隔が広く、応援に支障はなさそうなのでご安心を。

▽第2位 ベンチに空調設備搭載 ベンチ1列目に空調が完備された。西武担当公式ツイッター(@nikkan_lions)で紹介したところ「今までなかったの!?」と総ツッコミ。後藤オーナーは「夏は暑く冬は寒い自然環境に応じた球場でしたが、空調完備で冷気と暖気が出る。戦う環境が整った」。選手にとっては朗報。

▽第1位 エスカレーター バックネット裏スタンドから、地下の「アメリカン・エキスプレス プレミアムラウンジ」をつなぐエスカレーター完備。ベンチ裏から上階の選手ロッカー室をつなぐ、名物の急階段が消滅。選手も記者も悲鳴を上げる108段がなくなったのは、うれしいような寂しいような。

古きよき形を残しつつ、西武グループが掲げるリアルとデジタルの融合の拠点となる新球場。ただ、1つだけ足りないものがある。辻監督は「我々にとっては球団旗の横にチャンピオンフラッグがない。これが唯一失われたもの。これを奪還して日本一に向かって戦っていきます」。新メットライフドーム元年は、26日に幕を開ける。【西武担当=栗田成芳】

◆西武球場の歴史

1979年(昭54) 国内3番目の全面人工芝球場として「西武ライオンズ球場」が完成。両翼95メートル、中堅120メートル。外野スタンドに天然芝(のちに人工芝)が敷き詰められたつくりが独特だった。4月14日の日本ハム戦がオープニングゲーム。

97年7月7日 屋根をつける工事が着工

99年3月18日 日本で5番目のドーム球場「西武ドーム」が完成。両翼100メートル、中堅122メートルに拡張された。同20日の巨人戦がオープニングゲーム。

05年 ネーミングライツが導入され「インボイスSEIBUドーム」に

07年 「グッドウィルドーム」に名称変更。このオフ、スコアボードの改修、人工芝張り替えなどの改修工事を実施した。

08年 前年に続いてオフに大規模改修。スタンドの改修やバリアフリー化を行った。また、フィールドシートも設置された。

09年 三塁側ベンチがホームに変更。

15年 「西武プリンスドーム」に。

17年 「メットライフドーム」に名称変更。オフに球団40周年記念事業として球場および周辺の再整備を開始。