育成契約の中日山下斐紹捕手(28)が支配下選手契約を結び、記者会見を開いた。年俸は育成入団での契約時と同じ600万円、背番号は「209」から「39」に変更された。

出場選手登録され、この日のロッテ戦のベンチ入りする。

「打率が低いですが、持ち味の長打力は発揮できている。ここまで本塁打を5本打てていて確率も上がっていると思う」

今季ウエスタン・リーグで35試合に出場して打率2割4分1厘、5本塁打、14打点。昨季で戦力外になった楽天ではイースタン・リーグ63試合で6本塁打、26打点だった。新天地で成績を上昇させたことに胸を張った。

中日入団時は、阪神を戦力外になった福留とともに入団会見に臨んだ。「2軍キャンプでもいっしょだった。打撃についてはキャンプで話を聞いたりしていた。その成果も出ていると思う」。福留から代打に対するアドバイスをもらった。「打てない球を待っても打てない。自分の打てる球をひたすら待て。しっかり1発で仕留められるのが代打の仕事だ」。その気持ちをファームでも持ち続け、本塁打量産につなげた。

中日は5月31日現在、「日本生命セ・パ交流戦」で首位。会見に同席した与田監督も「チャンスでよりしっかりと打てるように。(打率)10割を目指してやってもらいたい。勝負強さは山下の持ち味だと思っている」と、期待を寄せた。

「持ち味の明るさと元気、アグレッシブさを存分に出してチームの勝利に貢献したい」。

背番号は球団が用意した「39」。90年代を中心に中日正捕手を務めた中村武志1軍バッテリーコーチが現役時代に背負った番号だ。山下への期待の高さが伝わった。【伊東大介】