ロッテからDeNAに移籍後初登板、初先発した有吉優樹投手(30)が6回2/3で2失点と、敗れはしたが、しっかりと試合をつくる投球を見せた。

2回に阿部の左犠飛で先制を許したが、3回からペースをつかみ、11打者連続で凡退させた。両コーナーにスライダー、ツーシームなどをテンポよく投げ込んだ。最速は144キロ。時に107キロのカーブも交えながら、打たせて取った。8安打されながらも四死球は0。DeNAの先発投手が、6回以上を投げて無四死球は5月3日ピープルズ以来、47試合ぶり今季4試合目となった。

三浦大輔監督は有吉の投球に合格点を出した。「自分の持ち味を出して我慢強く投げてくれた。ヒットを打たれたけど、ゴロヒットのコースヒット。よく踏ん張った。先発としてしっかりゲームをつくってくれた」と目を細めた。さらに「移籍して、今日合流して緊張もある中でいいピッチングをして今後が楽しみ。後半のローテーションを視野に入れて考えていきたい」と、早くも球宴明けのローテーション入りをも示唆した。

有吉もセ・リーグでの初投球に手応えをつかんだ。「移籍後初登板ということで緊張はありました。今日の投球を振り返ると自分の持ち味であるテンポの良さを存分に出せ、(伊藤)光さんのリードや野手の皆さんに助けてもらいました。中盤の3イニングは3者凡退で抑えることができたのですが、7回の本塁打は悔やまれます」。同点の7回、木下拓に勝ち越しアーチを許した点を反省点に挙げた。

DeNAは本拠地の横浜スタジアムが東京五輪の会場のため、6月6日を最後に8月30日まで球場を明け渡している。神宮や東京ドームでホームゲームを行うなど「借り暮らし」が続いているが、「ハマのアリエッティ」の好投で、ロードが続く中でもローテーションに少し余裕ができそうだ。【斎藤直樹】

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