オリックスが、「地方の鬼」で首位固めに臨む。12日に楽天がソフトバンクに敗れ、14年以来の首位ターンを決めた。13日の日本ハム戦(釧路)に、増井浩俊投手(37)が先発。地方球場では、通算18試合の登板で3勝5セーブ、防御率0・78と無類の強さを誇り、先発は日本ハム在籍時の10年5月27日中日戦(金沢)で6回1失点で勝って以来。本領を発揮すれば、2位以下を引き離すチャンスになる。

「(地方球場に強い)意識はないですね。無神経なところがいいんじゃないですかね。全然、鈍感です」と説明する。ただ「アマチュア時代からいろんな球場でやってますので」と、静岡-駒大-東芝で培われた対応力が好成績の支えだ。

チームはセ・パ交流戦優勝など6月の快進撃で、前半戦を首位で折り返す。中嶋監督は常々「(この時期の)順位は関係ない。1試合1試合、積み重ねていくだけ」と語るにとどめるが、チーム内の士気は高い。今季ここまで2勝5敗の増井にとっても、前半戦の最終登板。「失点を1点でも少なく。できれば5、6回以上は行きたい。点を与えず、自分の限界が来るまで頑張りたい」と、熱い思いでプロ初の釧路のマウンドに上る。【堀まどか】