日本ハムは13日オリックス12回戦(釧路)で、首位相手にミスから失点し、今季初の4連勝を逃した。先発の池田隆英投手(26)が、オリックスの新人、来田涼斗外野手(18)に痛烈な1発を浴びるなど、1回5安打5失点(自責4)で12球団ワーストの9敗目。打線も今季7度目の零敗と力なく、釧路、帯広で2年ぶりの開催となった“道東シリーズ”の初戦を落とした。

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外野席まであふれた4543人のため息が聞こえてきそうな、1回の守りだった。日本ハム先発の池田は1回、いきなり先頭から3連打を浴びて1点を失うと、さらに死球を与えて無死満塁。続くオリックスT-岡田を一ゴロに打ち取って3-6-1の併殺を狙ったが、マウンドから一塁のベースカバーに入った池田が、まさかの捕球ミス。遊撃を守っていた石井からの送球をつかめず追加点を許し、さらに2死一塁から、デビュー戦だった高卒ルーキー来田に143キロを右中間席へ運ばれた。

試合開始から、20分もたたずに5点を失い、マウンドの上で険しい表情を浮かべるしかなかった。1回を2ラン含む5安打5失点(自責4)でノックアウト。29球でベンチへ退いた背番号52は、自身3連敗でリーグワーストの今季9敗目を喫し「ペースを味方に持って来ることが出来ず、申し訳ないの一言に尽きます」と、敗戦の責任を背負った。

昨季は新型コロナウイルスの影響で開催が見送られた釧路、帯広での“道東シリーズ”も、2季ぶりに復活したが、釧路では19年から無念の3連敗。打線は、池田の先発試合で2戦連続完封負けと援護出来なかった。「元気が出るような、勇気を届けられるような、笑えるような、楽しんでもらえるような試合を出来るようにと思ってやっていたんだけど、申し訳ない」と謝罪した栗山監督は「明日は全員を使うつもりでいる」。球宴前の公式戦は、14日の残り1試合。前半戦を締めくくる白星が欲しい。【中島宙恵】