3連投中のストッパー益田直也投手(31)が投げられない試合を、ロッテ投手陣が僅差でものにした。

先発の美馬学投手(34)は2回にデスパイネにソロを浴びたものの、5回までその1発のみ。「良い形で投げられていました」と、テンポ良く進めた。

6回に上位打線に攻略されマウンドを4失点しマウンドを降りるも、7回に打線が一挙5得点で同点に追いついた。

7回にフランク・ハーマン投手(37)が3者三振で締めると、8回は佐々木千隼投手(27)がマウンドへ。いきなり柳田に安打され、代走周東に盗塁を許すも、7回からマスクをかぶった田村龍弘捕手(27)が二塁けん制球で見事に周東をアウトに。田村はその後、二塁打で出塁した栗原の三盗も阻止した。井口資仁監督(46)も「あそこは2つ、千隼がああいう形になったんですけど、しっかりと救ってくれたんじゃないかと思います」と正捕手の動きをたたえた。

注目された9回のマウンドには、DeNAから加わった国吉佑樹投手(29)が向かった。井口監督は「益田が3連投してたのでね、今日はさすがに。本人は投げたいって言ってたんですけど、何とか明日また使いたいので、そういう意味で3点あって国吉に行ってもらいました」と起用理由を説明した。

国吉にとっても、久しぶりのセーブシチュエーション。「1点差でいくのかなと思っていたら(佐藤都の)本塁打で3点差になったので。あの本塁打ですごい気持ちも楽になりました」。走者をためての長打だけはケアしながら、初球からストライクで攻めた。1点は失ったが、リードを守り抜き、15年以来のセーブがついた。

唐川が戦線離脱中で、今後もタフな場面が任されることになる。それでも「任されたイニングの仕事を完了して次の投手につなぐ気持ちは変わっていないので。今日は9回でしたけど、その気持ちの延長線のつもりで投げました」と冷静さは失わない。

25セーブをマークする益田が投げない試合で、僅差の試合を勝てたのは大きい。国吉は「益田さんが多く投げたときの代わりがしっかり務まるように、これからもポジションをしっかり与えられたところで投げて、信頼を得ていかないといけないなと思っています」と頼もしく話した。【金子真仁】